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Sさんの推敲
12月18日。
接骨医に行ってからブレーメン通りを通る。
クリスマスモード。
通信句会の疑問点を詠んだ本人に解説してもらう面白い趣向も併せて行った。
明日赴任告げ角打ちや日短 野里子
「「角打ち」という言葉はもともと「酒を升にはいったまま飲むこと」という意味で使われていた言葉でした。それがいつからかお酒を販売する「酒屋で酒を立ち呑みする」という意味で使われるようになったのです。」と言う事のようだ。
小袖帯足に絡まり日短か あゆか
「小袖帯は,小袖に細帯を締めただけの着流しの姿をいいます。」
妣送り終へて妣似の根深汁 野里子
火の鳥を遠くに置きて鮟鱇汁 あゆか
火の鳥とは桜島の事。
猫舌の母の手になる根深汁 遊介
ぬるい根深汁。
木地挽きに裸電球のつぺ汁 はな
木地挽きにのつぺ汁は出ない。
木地挽きや裸電球のつぺ汁
名人の赤絵の壺ぞぼろの市 あゆか
ぼろの市とは言わなくてぼろ市が正しい。
ぼろ市のそこだけ客の絶えぬ店 勝山
安いものを前に並べる店。
布団干す母はごろんと微睡んで 糸
干した布団のはず。干布団とすべき。
武蔵野の風中に蒲団干しにけり 遊介
田山花袋を思って。
武蔵野の冷たき風に蒲団干す
新宿の二十三階ふとん干す あゆか
窓が開かないはず。
部屋隅に蒲団重ねて通夜迎へ 遊介
親戚が泊まり込む状況。
船溜蒲団干してる屋形船 あかね
座布団だろう。座布団だと季語でない。
月冴えて影くつきりと浮寝鳥 三四郎
月冴えても季語。
私の句
夕暮れに啄む鴨と眠る鴨
古屏風遊女も少し黄ばみおり
絵屏風の虎と添い寝の山の宿
が別人が詠んだように素晴らしいと褒められたが、Sさんに詠んでもらったんじゃないのと疑われてしまった。間違いなく私が詠んだが、推敲が入ってるかもしれないと言ったら、皆が納得した。
古屏風遊女も少し黄ばみおり
絵屏風の虎と添い寝の山の宿
が別人が詠んだように素晴らしいと褒められたが、Sさんに詠んでもらったんじゃないのと疑われてしまった。間違いなく私が詠んだが、推敲が入ってるかもしれないと言ったら、皆が納得した。
来年も苦吟しよう。
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